2006年に創設されたヴィクトリアマイルの前哨戦として定着。１着馬には優先出走権が与えられている。

（余談だが、ヴィクトリアＭでは福島牝馬Ｓ組は苦戦で過去10年でも22頭が連対して２着が１頭と最高着順となっている）

スタートから１角までの距離が短いコースレイアウトらしく外枠は苦戦傾向ながら、開催３週目で荒れた芝のコンディションもあって差しの台頭も目立つ。

ヴィクトリアＭとの関連性が低い一方、中山牝馬Ｓなど他のコーナー４つの重賞で好走している、もしくは後に好走する馬が活躍しやすい。

馬を送り出す側もそのあたりは心得ているようで、ＧⅠの前哨戦ながら実際は適性を重視した使い方も多々見られる。

なお、2021年こそ災害の影響で新潟開催になったが、過去10年は主に１回福島の３週目に行われている。

出走予定馬

条件・コースの解説

福島芝1800m

スタート地点はスタンド前。やや坂を上って、１コーナーまでの距離は約305ｍ。ローカルコースの1800ｍ戦では他よりもスタートからコーナーまでの距離があるため、ややペースアップしやすい。

１～２コーナーは平坦で向こう正面は緩い上り坂。３～４コーナーはスパイラルカーブになっている。

他場に比べても芝が荒れやすいが、平均気温が低く芝の育成が遅れることもあるため、春や秋は特に馬場が傷みやすい。極端な追い込みこそ見られないが、長く脚を使う適性が求められる。

直近3年の好走馬一覧

直近10年のデータ

関西馬にとって輸送距離の長い福島ながら東西所属による好走率の差はさほどない。

年齢別成績でみると、６歳の連対率がやや落ちるだけで満遍なく各世代が好走している感。春を境に繁殖入りする牝馬もいる中で、極端に４歳が主力ということはない。

先行力も求められるコースということもあって、７～８枠、二桁馬番の好走率はやや落ちるが、１枠も分が悪い。

差し馬が主力のレース。３角10番手以下の馬が（７―２―４―56）で勝率は10.1％に及ぶ。

二桁人気の連対は多くないが、１～２番人気は勝てていない。好配当は期待できるレースと言える。

荒れ馬場でコーナー４つと非主流の条件らしくノーザンＦ系が幅を利かせるレースではない。個人馬主、個人牧場生産の活躍が多い。

前走で馬券圏外はおろか掲示板未満の着順からの巻き返しは一般的だが、中山牝馬Ｓ勝ち馬は３頭出走して全て連対している。着順を問わず中山牝馬Ｓ組が主力で、愛知杯組も出走数は少ないが、好走率は高い。

古馬のレースながら乗り替わりより継続騎乗の好走率は高い。（４―７―２―38）で連対率は21.6％となる。

血統的にはサンデーサイレンス、またはディープインパクト系は他の芝重賞を比べると分が悪い。

※ここでは新潟開催を除き福島開催での2014年以降を参照

レースパラメータ