ファルコンS

中京競馬場の大規模改修に伴い2012年から現行の1400ｍで施行されている３歳重賞ファルコンステークス。ＮＨＫマイルカップまでは間隔があるが、ステップレースの一つとして行われている。

ただし、ＮＨＫマイルＣとの直結性は薄いことは断言できる。好走馬が本番でも上位に入ったケースは少ない。その背景に一つはアーリントンカップの施行時期が変わったこと、同じ距離のフィリーズレビューとの兼ね合いが挙げられる。このレースに限らず、春の中京は道悪になりやすいこともあるだろう。

また、1400ｍという距離からも将来的に1200ｍにシフトするような馬も出てくるため乱ペースになりやすい。その上、頭数が集まりやすく人気馬の激走も多く、好走した馬の将来性は芳しくない。

完成度の高さを求められ、むしろ馬券圏に入れなかった馬たちがその後に成長するケースも目立つ特殊なレースといえる。

ロジリオン、シュトラウスといった面々はオープンでの好走により賞金的にＧⅠ出走が確実と言える状況。今後、ニュージーランドＴ、アーリントンＣ、クラシックからＧⅠへ向かう馬も多いだろうが、使うからには賞金を加算したいだろう。

メンバーの質からも前半３Ｆは34秒未満になることも多い。激戦で賞金を稼ぐのはどの馬だろうか。

出走予定馬

条件・コースの解説

中京芝1400m

向こう正面２コーナー付近からの発走。向こう正面では緩やかな上り坂があり、その後、緩やかに下り坂になり、直線入り口まで下り坂が続く。

３～４コーナーはスパイラルカーブになっており、最後の直線は高低差２ｍの上り坂。勾配（２％）は阪神や東京よりも急で中山に次ぐ上り坂になっている。ラストは平坦になっている。

特にこのレースで言えば、馬場が悪くなりやすい。過去10年でも重または不良馬場になった年が３度、やや重も２度あった。

直近3年の好走馬一覧

直近10年のデータ

将来、1200ｍに出るような馬も多数出てきて、頭数が多くなることからもハイペースになりやすい。よって上がり最速または上がり２位の馬の好走率が高い。一方で逃げ馬は過去10年で１勝のみ。それ以外は３着にも残れていない。

二桁人気の激走が見られる一方、１～３番人気の好走率は高い。勝率20％、連対率43％、複勝率50％に及ぶ。よって人気馬と二桁人気の共存があり得るということ。

傍流のレースらしくノーザンＦ、社台Ｆ生産馬よりも個人や中小牧場の生産馬が好走し易い。

人気薄の激走がある通り前走勝ち馬だけではなく、前走で負けた馬の好走は多々ある。2023年のように前走勝利馬が３着以内を独占したケースは稀だ。ただし、前走で掲示板を外した場合は重賞、ＧⅠだったケースばかりである。

前走、シンザン記念かクロッカスＳ組の相性は良く、朝日杯ＦＳ組はむしろ勝ち馬は出ずに２～３着馬が出ている感。シンザン記念以外にもアーリントンＣ（現在は施行時期が変更）、フェアリーＳ組からも勝ち馬は出ている。要はマイル重賞からの距離短縮でハマる馬を探したい。

２勝を挙げている馬がメインだが、オープン（リステッド）勝ち馬の好走率は然程高くない。

500キロ超の大型は好走し易いが、そもそも該当するケースが少ない。

レースパラメータ